加湿器は、乾燥する季節には欠かせないアイテムですが、掃除を怠ると内部にカルキやカビが溜まり、空気を通じて健康に影響を与える可能性もあります。
特に小さなお子さんがいるご家庭では、空気の清潔さは重要なポイントです。
加湿器の掃除はどうしても面倒に感じちゃう……。
そこでこの記事では、加湿器のカルキやカビを効率的に除去する掃除方法や、簡単にできる日常のメンテナンス方法をご紹介します。
手間をかけずに清潔さを保ち、家族が安心して過ごせる空間作りに役立ててください!
加湿器の掃除とカルキ問題とは?
久しぶりに加湿器を出した時や、うっかり水を入れっぱなしのまま放置してしまう事ありますよね。
いざ使用したい時に、白いものが付いていたり、ヌメりがある時は要注意です!
この空気は吸いたくない!
加湿器にカルキが溜まる理由
加湿器の使用において水道水に含まれるミネラル成分が内部に付着し、「カルキ」として蓄積します。
加湿器に残る白い汚れ…あれがカルキだったのか!
カルキは白い粉や結晶のように見え、加湿器のパフォーマンスや衛生面に悪影響を与える原因となります。
特に放置するとカルキが石化し、清掃が難しくなるため、早めの対応が必要です。
加湿器を掃除しないとどうなるの?
掃除を怠ると、加湿器内部でカビやバクテリアが増殖し、空気中に放出されてしまいます。
これにより、気管や肌に影響を及ぼす可能性があり、特に小さな子どもやアレルギー体質の人がいる家庭では健康リスクとなります。
クエン酸、重曹、オキシクリーンは目的に合わせて使い分けましょう
加湿器の掃除をしたいけど、何を使ったら良いのか分からなかったり、思うように汚れが落ちないことがありますよね。
掃除したけど不安……。
以下に、クエン酸、重曹、オキシクリーンはそれぞれどんな汚れに向いているか表にまとめたので、参考にしてみてくださいね。
クエン酸 | 重曹 | オキシクリーン |
---|---|---|
水垢・石化したカルキ汚れに効果的 | 赤カビ・黒カビ汚れに効果的 | 消臭・除菌に効果的 |
酸性のクエン酸は、水垢やカルキが持つアルカリ性を溶かす性質 | 弱アルカリ性の重曹は、赤カビや黒カビが持つ酸性を溶かす性質 | 酸素系漂白剤のオキシクリーンは、微生物や細菌の細胞を破壊することで除菌ができる性質 |
※水垢やカビの掃除、除菌を同時に行いたい場合でも、各洗浄剤を混ぜるのは非常に危険です。
必ずそれぞれの掃除工程を別々に行い、洗剤を混ぜないようご注意ください。
それでは、次に具体的な掃除方法をご紹介します。
クエン酸でカルキ除去する方法
カルキ除去には、クエン酸が手軽で効果的です。
クエン酸はカルキ汚れを化学的に分解し、短時間で落とせるのでおすすめ。
※メーカーによってクエン酸の使用ができない場合があるので、あらかじめ確認しておきましょう。
用意するもの
- バケツ
- ゴム手袋
- クエン酸
- ぬるま湯
- 柔らかいブラシ
- 乾拭き用タオル
- 1タンクやパーツを水洗いしておく
ほこりや水洗いで取れる汚れを除去します。
(※水洗いできないパーツなど、メーカーによって異なるので説明書をよく読んでおきましょう。)
- 2クエン酸水溶液を作る
1〜2リットルの水またはぬるま湯に対してクエン酸大さじ1を溶かします。
- 3カルキが付着した部分をつけ置き
クエン酸水に加湿器のタンクやパーツを浸けて1時間程度放置します。
- 4ブラシで軽くこすり落とす
カルキが柔らかくなったら、柔らかいブラシで汚れを落とし、水でしっかりすすぎます。
- 5しっかり乾かす
乾拭きをして、乾燥させます。
直射日光はパーツの変形などのトラブルを防ぐため、避けましょう。
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重曹で黒カビや赤カビを除去する方法
長期間水を入れたままにしていて、気づいたら「カビが生えてる……!」
そのまま加湿器を使用したら、喉の痛みや呼吸器に良くない影響を及ぼすリスクが高まるので要注意です。
もしカビが生えてしまったら、重曹で対処できるのでご紹介します。
用意するもの
- 鍋(アルミや銅製以外)
- ゴム手袋
- 水
- 重曹
- 乾拭き用タオル
- 1重曹水を作る
鍋に水1リットルに対して大さじ3杯強の重曹を溶かし沸騰させます。
レンジで温めても大丈夫です。
- 2重曹水を冷ます
触れるくらいの熱めの温度に冷まします。
- 3パーツを30分浸ける
カビが気になるパーツを重曹水に浸けて放置します。
- 4水ですすいで乾かす
水ですすいだら、しっかりと乾燥させましょう。
頑固な汚れの場合は、大さじ1杯の水に大さじ3杯の重曹を溶かした重曹ペーストでこすり洗いがおすすめです。
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オキシクリーンで除菌する方法
酸素系漂白剤で、汚れを分解する効果に優れているオキシクリーンは、加湿器タンクのニオイや、細菌の繁殖を抑制し除菌をすることに長けています。
毎日の水の交換はもちろん、除菌をプラスすることでより加湿器の清潔を保つことができます。
オキシクリーンは、シンプルな手順なのでこまめに行えるのも嬉しいポイントです。
用意するもの
- バケツ
- ゴム手袋
- ぬるま湯
- 柔らかいブラシやスポンジ
- 乾拭き用のタオル
- 1バケツにお湯を用意する
40〜60度ほどのぬるま湯を用意します。
- 2オキシクリーンをぬるま湯に溶かす
オキシクリーンに表記されている適量を溶かします。
- 31〜2時間浸け置きする
- 4ブラシやスポンジでこすり洗いする
優しくこすり洗いして汚れを落とします。
- 5水ですすいで乾かす
しっかり洗い流したら、清潔なタオルで乾拭きして乾燥させます。
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クエン酸、重曹、オキシクリーンそれぞれの掃除手順を参考にして、清潔な空間を保ちましょう。
加湿器を清潔に保つための掃除頻度|タイプ別
加湿器を毎日清潔に保つためには、日常的な掃除がポイントです。
ひと手間を加えるだけで、カルキやカビの発生を抑え、安心して加湿器を使い続けられますよ。
それでは、加湿器のタイプ別の掃除頻度をご紹介します。
超音波式加湿器
【タンク】
毎日水を入れ替えることが基本です。水を足すのではなく、一度完全に捨ててから新しい水を入れましょう。
その際、少量の水で内部を振り洗いし、十分に乾かしてから使用することが大切です。
湿った状態で新しい水を入れると、雑菌が繁殖しやすくなるので注意してください。
【フィルター】
週に1度は流水で丁寧にすすぎ洗いを行い、水分を布でしっかり拭き取ります。
【その他の部分】
水位センサーや超音波振動子に付着した汚れは、柔らかいブラシや綿棒を使って優しく取り除きましょう。
気化式加湿器(ヒーターレス)
【タンク】
水を毎日交換することが大切です。
少量の水をタンクに入れ、軽く振って洗浄した後、しっかり乾かしてから新しい水を入れてください。
【フィルター】
月に1回程度の掃除が目安です。流水ですすぎ洗いをし、洗濯機やブラシを使用せずに水で優しく押し洗いしましょう。
使用しない場合は、完全に乾燥させてから保管してください。
スチーム式加湿器
【タンク】
毎日新しい水に取り替えることを心がけましょう。
その際、タンクを振り洗いし、乾かしてから再び水を入れると清潔さを保てます。
ハイブリッド式加湿器
【タンク】
抗菌機能のある製品では週に1度の交換で十分な場合もありますが、通常のモデルでは毎日水を入れ替えるのがベストです。
振り洗いを行い、タンク内部をきれいにしましょう。
【フィルター】
週に1回程度のすすぎ洗いを行い、よく乾燥させてから再装着してください。
【その他の部品】
トレー部分は水で洗い、フロート周辺は歯ブラシや細い綿棒を使って丁寧に掃除すると清潔を保てます。
加湿器を清潔に保つことで、快適な空間作りと健康的な生活をサポートできます。
正しい手入れ方法を取り入れて、長く安心して使い続けましょう。
掃除頻度と季節に合わせた使い方
加湿器の掃除頻度は、使用環境や季節によって変えるのが理想的です。
特に冬と夏では使い方や稼働時間が異なるため、それに合わせたケアを行うと効率的に衛生状態を保つことができます。
季節ごとの特性を理解して適切にお手入れをすることで、加湿器の寿命が延びるだけでなく、より快適な空間を維持できますよ。
冬場のポイント
冬は空気が乾燥し、加湿器をフル稼働させる時期です。
その分、汚れが溜まりやすくなるので、週に1~2回はタンクやフィルターの掃除を行いましょう。
汚れをためないことで、加湿性能も保たれます。
夏場のポイント
夏は湿度が高く、加湿器の使用頻度が減るため、掃除の頻度も少なくて済みます。
ただし、長期間使用しない場合は、タンクやフィルターをしっかり乾燥させてから保管することが重要です。
これによりカビや異臭の発生を防げます。
冬の乾燥対策も忘れずに、こまめな掃除を習慣に!
タンクやフィルターを傷つけずに扱う方法
加湿器のタンクやフィルターは、デリケートな部品で構成されています。
そのため、乱暴に扱うと部品が破損し、思わぬ故障を招くことがあるので、丁寧に扱うことが加湿器を長持ちさせるための重要なポイントです。
専用の道具や正しい方法を用いてケアすることで、安全かつ効果的に清潔を保つことができます。
柔らかい布や専用ブラシを使用
タンクやフィルターは傷つきやすいので、柔らかい布や専用のブラシで優しく掃除してください。
ゴシゴシこすると部品が劣化する原因に繋がります。
部品の取り外しに注意
特にタンクやフィルターの取り外し時は、無理に力を加えないよう気を付けましょう。
取扱説明書を確認しながら、慎重に取り外してくださいね。
専用洗浄剤を使うと安心
頑固な水垢やカビには、市販の専用洗浄剤を活用するのがおすすめです。
正しい濃度で使うことで、効果的に汚れを落とすことができますよ。
まとめ
- 水垢やカルキ除去には「クエン酸」
- 赤カビや黒カビびは「重曹」
- 消臭や除菌には「オキシクリーン」
- 超音波式加湿器は、毎日水を入れ替え、フィルター掃除は週に1度
- 気化式加湿器は、毎日水を入れ替え、フィルター掃除は月に1度
- スチーム式加湿器は、毎日水を入れ替える際にタンクを振り洗いする
- ハイブリッド式加湿器は、毎日水を入れ替え、フィルター掃除は週に1度
加湿器を清潔に保つためのポイントやコツをご紹介しましたが、日々の小さなケアが積み重なると、大きな違いが生まれます。
カルキやカビをしっかり除去し、加湿器を清潔に保つことで家族の健康を守るだけでなく、快適な空気環境も手に入れることができます。